近年の予防歯科医療の発展により、歯を保存することの重要性が多くの患者さんに認識され始めた。われわれ歯科医師にはそのニーズに答えるべく、さまざまな診療技術と知識が要求される。日々の診療において最も時間と労力を費やしている歯内療法においても、歯科医師はより確実で、スピーディに治療を行える技術を求められている。
根管形成に用いられるファイルはステンレス製がポピュラーであるが、ニッケルチタンファイルは超弾性の性質を持つと言われ、非常にしなやかなのが特徴である。そのため根管を直線化することなく、必要かつ十分な根管形成をすることができる。ただし、折れやすいのが弱点であり、細心の注意を要する。
RDT®手用ニッケルチタンロータリーファイル
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ヨーロッパを中心に電気エンジンを用いた根管形成法が普及している。従来の方法と異なり、優れた超弾性・形状記憶合金であるニッケル・チタンファイルを用い、さらにコンピュータで回転数だけでなく、正回転・逆回転が自動的に制御できる新しい方法である。
1988年に歯内療法切削歯科器具として開発されたニッケル-チタンファイルは、驚くべき柔軟性を有し、彎曲度の強い根管においても、より確実な拡大、形成を可能にした。従来のステンレス製品はその剛性のために本来の根管から逸脱する危険性があった。
しかし、超弾性を有するニッケル-チタンファイルは根管への追従性に優れ、レッジ形成や、根管内穿孔の危険が少ない。与えられたテーパーを有するニッケル-チタンファイルを低速のロータリーハンドピースに装着し、機械的に根管を拡大することにより、迅速かつ確実に根管形成を行うことができる。また形成時にできた切削粉は常に歯冠側へ送り出されるため、根尖孔外へ押し出される量は極端に少なくなる。
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