最近、新聞や雑誌で時々取り上げられているように電動歯ブラシが一種のトレンドになっています。そのせいなのでしょうか、電動歯ブラシの使用がファッションのように患者さんに広がってきています。 電化製品の中でも電動ハブラシがよく売れているそうです。手で磨くより楽チンで、しかもなんだかいい効果があるらしい、ということで使い始めた方もいらっしゃるでしょう。
一般的には手で磨くこと(手動)に対して、電気で自動的に動くハブラシを電動ハブラシと呼んでいます。 ブラシの振動で歯についたプラーク(歯垢)を機械的に除去するハブラシです。手を振動させずにプラークを落とす機能を求めたものがほとんどですが、中には手磨きと同様にブラシを動かす必要があるものもありますのでご注意ください。
各メーカーから色々な種類が出ており、100円ショップで見かける電動ハブラシも含まれます。最近では、ブラシ全体が振動する毛束振動式のほか、毛束が回転する毛束回転式、両者を組み合わせたタイプへと発展して、より効果的にプラークを落とせるように改良されています。
電動歯ブラシは、ブラシの動きと機能によって大きく3種類に分かれます。電気で振動あるいは回転する狭義の電動ハブラシ、高速で振動する音波ハブラシ、ブラシのヘッドから超音波の振動が発生する超音波ハブラシ があります。ブラシの振動でプラークを機械的に除去する点では上記の電動ハブラシと同じです。
しかし、その振動が31,000回/分という高速振動であることから、適切な場所に当てるだけで電動ハブラシ以上に楽にプラークを落とせるだけでなく、独自の効果が期待できるものです。なお、1秒間に何回振動したかを表す単位をHz(ヘルツ)といい、人間の耳で聞き取れる領域の振動を音波と呼びます。音波は16~20,000Hzの振動とされ、この領域内の振動数をもつハブラシが音波ハブラシと呼ばれています。
ブラシのヘッド部分に超音波発生装置が内臓され、この超音波振動で独自の効果を狙ったものです。超音波とは人間の耳に聞こえる音波よりも高い振動数(20,000Hz以上)をさし、ヘッドで発生した超音波はブラシの毛先先端に伝わります。超音波のもつ効果としては、まず歯の表面に付いたプラークの付着力を弱めることがあげられます。つまり、プラークが落ちやすく、付きにくくなるということです。
また、音波ハブラシ同様、細菌の線毛を破壊し、細菌の構造にダメージを与えるといわれています。また、超音波は骨や皮膚の創傷治癒を促進する効果が確認されているため、歯周組織の細胞を活性化させ、免疫力を高める効果があると期待されています。つまり、歯周病の治りを促進し、予防的に働くことが期待されています。さらに、超音波をあてると再発性アフタ性口内炎の治りが早くなることが報告されており、超音波ブラシの使用で口内炎を予防する効果が期待されています。
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